基本情報技術者試験における午後プログラミングのExcel/VBA対策についてまとめました。
【はじめに】
ポイント①関数名
基本情報技術者試験の「表計算」は、Microsoft Excelと違って関数名は日本語表記です。
例えば、平均値を求める関数の場合は以下のようになります。
種別 | 関数 |
---|---|
Microsoft Excel | AVERAGE(A1:A10) |
基本情報 | 平均(A1:A10) |
また、基本情報では計算式に「=」をつけませんので、注意が必要です。
ポイント② 演算子
基本情報技術者試験の「表計算」における演算子の「機能」と「優先順位」は以下のとおりです。
種別 | 演算子 | 優先順位 |
---|---|---|
括弧 | ( ) | 高 |
べき乗演算 | ^ | – |
単項演算 | +, ー | – |
乗除演算 | *, / | – |
加減演算 | +, ー | – |
比較演算 | >, <, ≧, ≦, =, ≠ | 低 |
単項演算とは「-100」のように、被演算子が一つしか登場しない式の演算です。
「100+200」のように被演算子が2つになると加減演算となります。
ポイント③ 相対参照と絶対参照
セルの場所(セルの番地)を指定する方法は相対参照と絶対参照の2種類があります。
種別 | 機能 |
---|---|
相対参照 | コピーした先に合わせてセルの値が変化するもの。貼り付け先のセルで、コピー元と違うセルを参照させたいときに使う。 |
絶対参照 | コピーした先のセルに関わらず、固定したセルを参照するもの($をつける)。貼り付け先のセルで、コピー元と同じセルを参照する必要があるとき使う。「$」を使わないと絶対参照にならない。 |
ポイント④ 関数
関数とは、処理のまとまりのことです。
例えば、A1~A100までの値の合計を計算したい場合は、関数「合計(A1:A100)」を利用すれば簡単にできます。
書式 | 機能 |
---|---|
合計(セル範囲) | セル範囲に含まれる数値の合計を返す。合計(A1:B5)なら、A1~B5の範囲を合計した値を返す。 |
条件付合計(検索のセル範囲,検索条件の記述,合計のセル範囲) | 「検索範囲のセル範囲」にある条件に当てはまる値を確認し、「合計のセル範囲」から、条件に当てはまったセルと対になるセルの値を合計し、その値を返す。条件付合計(A1~:B8,>E1,C2~:D9)なら「検索のセル範囲」である「A1~B8」のうち,セルE1の値より大きな値をもつ全てのセルを探す。このとき,セルA2,B4,B7が見つかったとすると,「合計のセル範囲」であるセルC2~D9の左上端からの位置が同じであるセルC3,D5,D8の値を合計して返す。 |
平均(セル範囲) | セル範囲に含まれる数値の平均を返す。 |
最大(セル範囲) | セル範囲に含まれる数値の最大値を返す。 |
最小(セル範囲) | セル範囲に含まれる数値の最小値を返す。 |
IF(論理式,式1,式2) | 論理式の値がtrueのとき式1を、falseのとき式2の値を返す。IF(A1>A2,’北海道’,A3)ならA1の値がA2より大きい場合、”北海道”という文字列を返す。それ以外の場合は、A3の値を返す。 |
個数(セル範囲) | セル範囲に含まれるセルのうち、空白セルでないセルの個数を返す。 |
条件付個数(セル範囲,検索条件の記述) | セル範囲に含まれるセルのうち、検索条件の記述で指定された条件を満たすセルの個数を返す。検索条件の記述は比較演算子と式の組で記述し、セル範囲に含まれる各セルと式の値を,指定した比較演算子によって評価する。条件付個数(H5~:L9,>A1)なら範囲H5~L9のセルのうち,セルA1の値より大きな値をもつセルの個数を返す。 |
論理積(論理式1,論理式2,…) | 論理式1,論理式2,…の値が全てtrueのとき,trueを返す。それ以外のときfalseを返す。 |
論理和(論理式1,論理式2,…) | 論理式1,論理式2,…の値のうち,少なくとも一つがtrueのとき,trueを返す。それ以外のときfalseを返す。 |
否定(論理式) | 論理式の値がtrueのときfalseを,falseのときtrueを返す。 |
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