「1の補数」「2の補数」「絶対値に符号を付けた」負の整数表現方法の違いについて解説します。
【はじめに】負の整数を表現する方法3つ
2進数で負の整数を表現する主な方法として以下の3種類があります。
種別 | 概要 |
---|---|
1の補数による表現 | ●1の補数:全ビットを反転 |
2の補数による表現 | ●2の補数:全ビット反転し、さらに1を加算(桁上がりさせる) |
絶対値に符号を付けた表現 | 左端ビットが0の場合は正、1の場合は負 |
【計算例】負の整数に変換
2進数「1101」を3つの方法で負の整数に変換します。
種別 | 計算結果 |
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1の補数による表現 | ①全ビットを反転:1101→0010 ②絶対値:2 ③負の整数:-2 |
2の補数による表現 | ①全ビットを反転:1101→0010 ②1を加える:0010→0011 ③絶対値:3 ④負の整数:-3 |
絶対値に符号を付けた表現 | ①1101のうち、先頭の「1」は符号「-」 ②1101のうち、残り3ビット「101」は絶対値5 ③負の整数:-5 |
【計算例】2の補数で減算
●「123-86=37」を2の補数で計算します。
●計算式を8ビットの2進数で表現すると、「0111 1011-0101 0110」となります。
● 加算処理で減算するため、引く数の「0101 0110」を2の補数で表現します。
①ビット反転:1010 1001
②1を加える:1010 1010
● 計算式の符号を加算に変えて計算します。
0111 1011+1010 1010=1 0010 0101
● 最上位の1ビットを桁あふれとして扱うと、「0010 0101=37(10進数)」になります。
このように、減算処理を負数の作成と加算処理で行うことができます。
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